「夢の国」と言われるディズニーランド
今回はディズニーランドが何を基準にゲストを楽しませているのか、
何を大事にしているのかを分析し紹介しようと思います。
ディズニーが創る世界のUI/UXは非常に面白く、事業を行うにあたってのブレない軸となるので、
UI/UXの観点を持っていると世の中のサービスの見え方が変わると思います。
決算情報
2023年3月期第1四半期決算
売上高:981億6600万円(2020年3月期第1四半期:1,205億5200万円)
営業利益:170億6200万(同319億3600万円)
経常利益:175億100万円(同327億6200万円)
純利益:121億500万円(同229億2300万円)
コロナ前の水準にはまだ戻っていないとはいえさすが。。
セグメント別売上内訳
テーマパーク事業:798億
ホテル事業:156億
その他事業:27億
売上のセグメント別内訳は以下の通りです。
やはり入場料や事前予約が必要なショーでの売上が大きく、41%を占めています。
また、2022年5月19日からプレミアアクセスが導入されたことによる増収があります。
2023年3月期から体験の収益化と題して決算書の開示内容を変更しています。←←←体験で繋げたいな。
次に大きいのは商品販売収入です。
ディズニーシー20周年関連の商品による売上増加が見込まれそうです。
コロナ前と比較しても内訳の比率としては大きく変わらないので、来場者数の減少による影響が残っていると考えられます。
強いていうならチケットの値上げ、プレミアアクセスの導入により
アトラクション・ショーの比率が微増したと捉えられます。
ディズニーランドのUI/UX
そもそもUI/UXとは
ここからが本題になります。
ディズニーがゲストに与えるUXとは何か、の前にUX・UIとは何かについて簡単に説明しておきます。
UI/UXという言葉は聞いたことがある人が大半だと思います。
ざっくり説明すると、
- UI:ユーザーと対象(サービスなど)の接点
- UX:ユーザーが体験したこと全て
です。
ディズニーランドを例に以下で解説します。
ディズニーランドのUI
UIについては、ユーザー(ゲスト)と対象(ディズニーランド)の接点という意味で、
キャストの対応がわかりやすいと思います。
その他にも至る所にあるゴミ箱や飲食店、アトラクションなどが挙げられます。
ディズニーランドのUX
UXの説明がざっくりすぎて掴みにくいと思います。(私も初めは???でした。。。)
上記の”体験したこと全て”にはユーザーがそのサービスを使って
どう感じたか、どんな印象を持ったかなども含みます。
UI同様に例を使うと、キャストの気持ちの良い対応を受けてどう思ったか、です。
「すべてのキャストが笑顔で親切で、服装を褒めてくれたり誕生日を祝ってくれたり、お姫様になったみたい!」
という感情がUXなのです。
そもそもディズニーランドに行くと現実とは違う世界に入ったように感じるのもUXです。
このようにゲストにさまざまな感情を抱かせ、「夢の国」という印象を形成しているという点で
ディズニーランドはUXが非常に優れているサービスなのです。
UI/UXの関係
じゃあUIがよかったらUXもよくなるのでは?と考えてしまいますが、実はそうではありません。
UXを向上させる要素の中にUIの改善は確かに当てはまりますが、
UXを形成するのはUIだけでないため、「UIの改善=UXの向上」には必ずしもなり得ないのです。
極端な例だと、待ち時間が長いやそもそもアトラクションに乗れないなどの問題が挙げられます。
一度そのような体験をしてしまうと、頭のどこかで「待ち時間が長いしな…」などと考えてしまうからです。
このようにその他要素でもUXに影響してしまうのです。
UI/UXについてはこちらの記事が非常にわかりやすいです。
ディズニーはハピネスを提供し続けている
OLCグループは、テーマパーク事業を通じて、「ハピネス」を提供し続けています。
オリエンタルランド:お客さまと社会にひろがるハピネス
ここから分かる通り、オリエンタルランドはハピネスを提供し続けているのです。
ここで言うハピネスは、UXよりも高度な表現でより抽象的なものです。
このような理念に沿ったUI/UXの設計をしているため、ディズニーランドは多くの人から愛され、
現実とは違う「夢の国」となるのだと思います。
最後に
今回はディズニーランドの核となる部分の話をしました。
UI/UXは多くの事業・サービスで必ずと言っていいほど取り入れられているので、
皆さんも普段から使うものについて別の視点で見てみてください。
分かりやすいサービスだとディズニーランドの他にはスターバックスが挙げられます。
コーヒーを買うなら別にスタバじゃなくてもいいですよね?
なぜスタバが人気なのか、何を大事にしているのか、、などです。
きっと面白い発見があると思います。