【戦略・ビジネスモデル】ドン・キホーテ

今回は激安の殿堂「ドン・キホーテ」について分析していきます。

ドン・キホーテと聞くと、ほぼ全ジャンルの商品が安く売っているだけでなく、

キャッチーな音楽、独特なPOPや店内を思い浮かべます。

他のディスカウントストアとは一線を画するドン・キホーテを分析していきます。

結論

  • 便利さ、安さに加え、楽しさを提供

ただ安く販売するだけでなく、『楽しさ』にも拘っている点が特徴的です。

買い物をするという体験に付加価値をつけています。

そして楽しさを提供するために店内にさまざまな工夫がされており、非常に面白いです。

ビジネスモデル

ドン・キホーテを運営する、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の

企業ホームページでは以下のように書かれています。

「当社は、お客さまに買い物を通じて、便利さ(CV:コンビニエンス)、安さ(D:ディスカウント)、楽しさ(A:アミューズメント)を提供するという、独自の店舗コンセプト「CV+D+A」を掲げています。当社は、このコンセプトに基づく店舗運営と商品施策により「必要な物を、必要な時に買う」だけでなく、買い物自体を楽しむ「時間消費型店舗」のビジネスモデルを築き上げてきました。お客さまに買い物をする高揚感を刺激し、満足度をさらに高める当社独自のビジネスモデルは、現代のお客さまのニーズに対する有効な訴求力と、強力な市場開拓力を持つものと考えています。

PPIH:https://ppih.co.jp/ir/guide/philosophy/
顧客優先主義の図
https://ppih.co.jp/ir/guide/philosophy/

HPにも書かれている通り、ドン・キホーテでの買い物は、ワクワクし楽しい気分になります。

この楽しさを提供するために、通路を一直線にしない、

手書きのポップで強調するなど、店内で工夫が施されています。

このようなこだわりがドン・キホーテのポジションを確立しているのです。

マーケティング

POP

ドン・キホーテのPOPはオリジナリティがあります。

カラフルで独特な文字、一目でドン・キホーテと分かりますよね。

ちなみにこの文字は「ドンキ文字」と言うそうです。

そして各店舗に1~3名のPOPライターがおり、このようなPOPを手書きで作っているのです。

ドンキ店内に溢れるPOPをつくり続ける「POP職人」に話を聞いてみた|ドンキマガジン|驚安の殿堂 ドン・キホーテ | 手書きポップ, ポップ, Pop  デザイン

店内

一般的なお店だと各ジャンルごとに商品棚が一直線に並んでいますが、

ドン・キホーテでは迷路のように回って歩くような設計になっています。

こうすることで多くの商品を見てもらうことができ、購入に繋がりやすいのだと思います。

また、商品が段ボールに入っていたり、道が狭かったりなど雑然とした雰囲気が

ワクワクをより際立たせていると感じます。

田口につくってた「ドン・キホーテ枚方店」がオープンしてる。テーマパークみたいな行列できてた

ポジショニングマップ

ドン・キホーテのポジショニングマップは以下の通り。

今回は「ワクワク」という差別化を図るために三次元で表しました。

この軸によって他のディスカウントストアと差別化を図っていると思われます。

最後に

正直、日常的に使うものは安ければ安いほど良いと思いますし、

他の店舗の方が安い場合も多々あります。

それでもドン・キホーテに足を運んでしまうのは、

何か新しい発見を求めているからかも知れません。

私自身、本来の目的とは違うエリアまでしっかり見てしまいます。

これからもワクワクしながら買い物しようと思います。